クレジットカードでお金を借りる。キャッシング枠の必要性
クレジットカードは、一般的な認識だと、現金がなくてもショッピングをしたり飲食店でサービスを受けることができるすぐれもの、となっているカードです。対して、現金が必要な時は、消費者金融や銀行などが扱っているカードローンが広く知られています。
一見使い分けが必要に見えますが、実は、クレジットカードはショッピングやサービスだけではなく、カードローンのようにお金を借りることができます。クレジットカードをよく使う人も、この点については気づいていなかったり、その方法をしっかりと知らない人もいるかもしれません。
クレジットカードは手元に現金がなくても買い物ができるすぐれもの!
クレジットカードは、おおむね18歳以上で持つことができるショッピング機能を中心にしたサービスを提供するカードです。
もちろんショッピングだけでなく、旅行に関する保険がついていたり、中にはETCがついているカードもあります。
店で商品を購入する際にカードを提示すると、現金がなくても買い物ができるサービスです。支払いはクレジットカードの会社が一時的に立て替えてくれ、決まった請求日にクレジットカード会社へ口座引落しなどの形で支払うことになります。
また、ショッピングで利用するにあたり、ポイントがつき、ポイントによって新たに買い物ができたりプレゼントがもらえるなどのサービスも、昨今では当たり前となってきています。
買い物の支払いは後日口座から引かれる!カードの支払いについて
ショッピングでクレジットカードを使えば、当然支払いをする必要が出てきます。
後日、カード契約時で取り決められた日に口座から引き落としになります。支払方法は、原則一括払いになっていますが、分割払いやリボルビング払いにすることも可能です。
クレジットカードの支払方法
- 一括払い
- 分割払い
- ボーナス払い
- リボルビング払い
ここでよく分割払いとリボルビング払いを同じように思っている人もいますが、実はかなり違います。
分割払いとリボルビング払いの違い
分割払い | 回数を決めて返済するため、買い物するたびに請求が重なり毎月の支払額は変わります。 返済回数が少なければ早く支払いは終わりますが、毎月の負担額は大きくなります。 |
---|---|
リボルビング払い | 利用残高に関係なく、金額を固定額にして返済します。 (買い物が重なっても毎月の返済額は変わりません。) 毎月の負担は少なく管理がしやすいです。 よく返済が長期になり、利息を含めた総支払額が大きくなることが問題とされています。 |
ちなみに分割払いの場合、2回までならば手数料が不要であることが多いです。
クレジットカードは、ショッピングで使うとポイントがつくサービスが魅力で利用する人は多いのですが、支払いに関してはこのようなデメリットを含む特徴があるので、使い方には注意が必要です。
クレジットカードでお金を借りる方法は?キャッシング機能について
どうしてもクレジットカードについては、今説明したようなショッピングとしての使い方ばかりに目が行ってしまうものですが、それだけではありません。
もちろん、旅行の保険などの特典や別途につけるETC利用での使い方もあります。
それだけでなく、お金が借りられるキャッシング機能は、何より便利な機能と言えると思います。
ショッピング機能とは別に、オプション的についているお金を借りる機能になります。ATMなどを使って現金を引き出すことで、お金を借りることができます。その為、買い物以外にもお金を使うことができます。返済はショッピング同様、決まった請求日に口座引落しの形で支払うことになります。
クレジットカードでお金を借りる方法はATMで引き出せばOK!
キャッシング機能の場合は、店舗などでカードを使うのではなく、当然、キャッシュカードやカードローンカードと同様にATMでお金を引き出す(借り入れする)ことで使うことができます。
ATMでの借り方
(「ご出金」「クレジットカード」「借り入れ」などの表記もあり)
↓
暗証番号を入力
↓
「一括返済」or「リボ払い」の返済方法を選択
(「キャッシング」「カードローン」などの表記もあり)
↓
借入金額を入力
一言で言えば、ATMの画面に従えば問題ないといえます。コンビニATIMでもお金をおろすことができますが、ただ、提携ATMかどうかの確認は必要です。
契約時にキャッシング機能をつけていなければお金は借りられない!
逆に言えば、つけないことを選択することも可能です。中には「必要ないだろう。」と敢えて付けない人もいます。ただ、キャッシング枠は、あればいざという時に重宝します。
キャッシング枠がある場合のメリット
- お金に困った時にすぐに使える
(新たにカードローンに申し込まなくても使える) - 海外で現金(現地通貨)が必要な時に使える
海外で使えるというメリットはとても大きいと言えます。手数料や利息を比較した時、場合によっては銀行で両替するよりも得になることもあります。各国にあるVISAやMasterCard、JCBのATMでクレジットカードを使って現金を手に入れることが可能です。
キャッシング機能は後からでもつけられる!ただし審査や限度額はある
最初からキャッシング機能をつけるとしても(ショッピング機能も含めて)審査があるので、必ずしも自身が希望するような金額を借りられるだけのキャッシング枠になるとは限りません。
また、最初にキャッシング機能を付けなかったから今後も機能をつけられないのかというと、そうではありません。
ずっとキャッシング機能を使うことがなかったが、使えるようにしたいとカード発行後に改めてキャッシング機能をつけることも可能です。
方法としてはこのように申し込みます。
- コールセンターに電話する。
- クレジットカード会社のWEBサイトにてキャッシング枠の申し込みをする。
ただし、キャッシング枠には上限があります。
実はクレジットカードのキャッシングも、カードローンと同じように貸金業法で取り決められている総量規制の対象になります。
総量規制とは
これは、キャッシングに対しての規制なので、ショッピング枠は関係ありません。
また、審査によっては書類提出が必要になる場合があるので頭に入れておきましょう。
必要書類
- 本人確認書類
(運転免許証など) - 収入証明書類
(借入希望額が50万円を超える場合に必要。源泉徴収票や確定申告書など)
また、稀に、知らないうちに自動的にキャッシング枠がついていることがあります。
自分が最初の申込時にキャッシング枠をつけたかどうか忘れてしまってわからない、など確認が必要な時は、やはりコールセンターに電話するか、クレジットカード会社のWEBサイトの会員ページで確認しましょう。
もし、キャッシング枠がついていない場合、すぐにキャッシング枠が付けられるかどうかはクレジットカードにもより、時間が掛ることもあります。
ちなみにカードローンを扱っている消費者金融の場合、即日融資を行っている貸金業者が多く、急いでお金が必要な時は、カードローンの方に申し込みした方が早いと言えます。銀行のカードローンは、早くても翌営業日など即日融資は難しいです。
クレジットカードだろうとお金を借りるのはローンと同じ!注意点は?
クレジットカードのキャッシングが使えるとして、実際にキャッシングを利用しようとした時、いくつかの注意点はあります。
クレジットカードのキャッシング枠使用での注意点
- 場合によってはキャッシングをつけることができないこともある。
- ショッピング枠をいっぱい使うとキャッシング枠で使える額が減ってしまう。
- キャッシングをするとその分のショッピング枠で使える額が減ってしまう。
- 利息が日割り計算で発生する。
- 返済が滞るとカードが使えなくなる。
他にもクレジットカードだからというわけではないのですが、タイミングによっては、ATMのメンテナンス時間など、使えない時が稀にあります。コンビニだから24時間いつでも可能かと言うと、そうではないので注意が必要です。
忘れがちなのが、手数料が掛ることです。その点を忘れないようにしましょう。一見小額(100~200円+税程度)のように思えますが、チリも積もれば山になる、です。
カード会社によっては、手数料が無料のATMもあります。可能ならば手数料が掛らないATMを利用することをオススメします。
キャッシング枠はショッピング枠に組み込まれる!借入額の限度に注意
それぞれの機能で使える金額の限度をショッピング枠、キャッシング枠と言いますが、クレジットカードのキャッシング枠の使い方で一番注意しなくてはいけないのは、それぞれの金額の枠があることでしょう。
キャッシング枠はオプション的についているのはわかったと思うのですが、金額としてもショッピング枠の中にキャッシング枠が組み込まれます。
わかりやすく言うと、ショッピング枠が100万円、キャッシング枠が50万円だったとします。ショッピングで使った金額によって、キャッシングで使える金額がこのように変わってきます。
ショッピング使用額 | キャッシング可能額 |
---|---|
20万円 | 50万円 |
50万円 | 50万円 |
80万円 | 20万円 |
100万円 | 0円 |
キャッシング枠が50万円ならば上限はそれまでしか使えませんが、ショッピングの方で大金を使った場合、その分キャッシング枠が残っていても借りられる金額が減ってしまいます。
ショッピングでよくクレジットカードを使っている人は、どれだけ買い物をしたのか、また、クレジットも借り入れ可能なのかが分かりにくくなってしまうので、できれば小まめに確認をしておくと困りません。
クレジットカードのキャッシング機能だからこそのデメリットもある!
また、デメリットとして、クレジットカードのキャッシングは金利が高いのが、よく言われます。
借入額にもよりますが、カードローンの場合は、限度額が高ければ金利が下がることはあるのですが、クレジットカードのキャッシングでは、カードローンとの限度額の違いもあり、あまり下がることはありません。
クレジットカードのキャッシング枠と消費者金融のカードローンの金利を比較するとこのように違います。
会社(ブランド) 銀行 カード名 |
金利 (実質年率) |
キャッシング限度額 |
---|---|---|
オリコカード (オリコカード ザ ポイント) |
15.0~18.0% | 10万~100万円 |
三井住友VISAクラシックカード | 15.0% | 0~50万円 |
JACCS (REX CARD) |
18.0% | 10万~50万円 |
Cedyna (セディナカード) |
上限18.0% | 1万~200万円 |
イオンカード | 7.8~18.0% | 1千円~300万円 |
ライフカード | 15.0~18.0% | 0~200万円 |
アコム | 3.0~18.0% | 1万~800万円 |
アイフル | 3.0~18.0% | ~800万円 |
プロミス | 4.5~17.8% | 1万~500万円 |
みずほ銀行 カードローン |
2.0~14.0% | 10万~800万円 |
三菱UFJ銀行カードローン 「バンクイック」 |
1.8~14.6% | 10万~50万円 |
楽天銀行カードローン | 1.9~14.5% | ~800万円 |
アコム、アイフル、プロミスや銀行はカードローンになりますが、どうしても融資の上限額が大きい為、一見金利も低く感じると思います。
実際には、融資額によって金利が変わってくるので、小額ならばあまり差はないと言えるかもしれません。ただし、比較するとわかるように、それでも銀行はかなり金利が低いです。
また、ある程度のまとまったお金が必要な場合は、クレジットカードのキャッシング枠では限界があります。(総量規制に引っかからないとして)大きな金額が必要ならば、改めてカードローンを検討する必要があります。
ここにはないカードローンのメリットして、多くの消費者金融では、大手を中心に無利息サービスを扱っていることがあります。これは、一定期間内(消費者金融によって期間は違いますが)は利息が0円という内容です。その間に返済する分には利息がつきません。
初めての申し込みなど、いくつかの条件はあるものの、すぐに返済の目途がつく場合には、こちらのサービスを利用するという方法もあります。
また、クレジットカードの特徴でよくあるポイントですが、キャッシングの利用ではポイントはつかないことは知っておきましょう。
使い方で良くも悪くもなる!クレジットカードを上手に使いこなそう
キャッシングにしろ、カードローンにしろ、お金を借りることには変わりはありません。
ただ、それぞれのローン内容には特徴があります。それがメリットになるのかデメリットになるのかは、例えば、すぐにお金が必要な場合や大金が必要な場合、すぐに返せるのか、少しずつしか返せないのか、実際には利用する消費者によるところもあります。
どちらにしても、クレジットカードのキャッシング機能は、最初から付けておけば、いざという時にすぐに役に立つものです。
今まであまり意識したことが無かった人も、一度自身のクレジットカードの利用状況を含めて確認してみるといいでしょう。
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