ショッピングローンが有用なのはどんな時?金利と審査を解説!
高額な買い物をするとき、手持ちの現金では足りないといった際にどうするかはいくつかの方法があります。貯金を切り崩したり、クレジットカードで支払ったり、お金を借りるのも1つの方法です。
今回は、お金を借りる方法の1つであるショッピングローンについて解説していきます。ショッピングローンとはどういった仕組みなのか、クレジットカードを利用するのと何が違うのか、カードローンとの使い分けなどについて知っておきましょう。
1つの商品に1つの契約!ショッピングローンとは?
例えば、私たちが家電量販店で大きな買い物をするとき、どうしてもその日に買いたいけれど手持ちが足りないといったケースでは、何とかして足りないお金を工面する必要があります。
そんな時、商品代金を分割で支払うのがショッピングローンです。いわゆる分割払いです。テレビの通販番組などで「分割払い月々いくらのお支払いでご購入いただけます」と商品を宣伝しているアレは、ショッピングローンの一種であるとも言えます。
ショッピングローンの最大の特徴は、該当する商品ごとに契約が分かれているという点にあります。
何が言いたいかというと、クレジットカードなどと違い、ある商品を買うときにその代金のみがローンの対象になるため、ついつい買い過ぎてしまったといったようなトラブルが起こらないということです。
また、その場で契約するので、クレジットカード審査のような面倒な手続きが必要なく、時間を取られることなくローンを組むことが出来るというメリットもあります。これについては後述します。
いくらぐらいの購入金額だとショッピングローンが利用できるの?
ショッピングローンの利用金額の目安は、高額商品であることが原則ですが、「具体的にいくらぐらいの商品ならローン組めるの?」という疑問もあるかと思います。
この金額は店舗によって異なるのが通例ですが、大まかな基準では、1つの商品代金が20000円を超えるものであれば、たいていがショッピングローンの適用が認められると考えられています。
このローンで知っておくべきことは、商品代金が1万円未満など、あまり高額でない商品の場合、ショッピングローンの対象になることはほとんど無いということです。
あくまでこのローンは、一括で支払うのが困難だということに妥当性がある価格の物を対象にしています。1万円未満のものを購入するのに分割払いが妥当とは判断されないのです。
ショッピングローンとクレジットカードの審査の違い
ショッピングローンと似た性質の支払い方法として、クレジットカードがあります。両者とも、その場では支払いをせずに、商品を手に入れることが出来、その後に返済をする形になります。
ショッピングローンの審査とクレジットカードの審査はそれぞれ特徴が異なります。簡単に言えば、ショッピングローン審査は利用金額が明確であり、その場ですぐに契約する必要があるのに対して、クレジットカード審査は、一度契約すると利用金額がいくらになるか想像がつかないので、時間をかけて慎重に行われるものだという点が違います。
ショッピングローンは審査難易度が低く、調べることも最低限である代わりに、対象の商品1つ分の契約でしかなく、クレジットカードは今度広い範囲で利用できる分、審査は非常に厳密に行われるものになります。
このことから、ショッピングローンを利用する人は、購入時点でクレジットカードを持っていない人の割合が高いのです。しかし、必ずしも全員がそうであるとは限りません。
クレジットカードを持っている人は、かなりのメリットがショッピングローンにあれば、自分のクレジットカードを使わずに、わざわざショッピングローンを契約することもあります。それがどういったケースなのかを解説していきましょう。
こんなメリットがある!ショッピングローンの使い心地とは
既にクレジットカードがあるにもかかわらず、あえてショッピングローンを契約するのは面倒でしかないと思われがちですが、それにはきちんとした理由があるのです。
ショッピングローンを提供している店舗の中には、クレジットカードのはない金利面での優遇措置が取られているものが多いのです。例えば家電量販店や通信販売では、「分割~回までは金利手数料無料」と謳っているものを耳にしたことがあるかと思います。
クレジットカードで分割払いにすると、2回程度であれば支払い総額は変わりませんが、12回や36回払いともなると、本来の金額よりもかなり高くなった分を支払わなくてはいけなくなります。
しかし、ショッピングローンではある一定の回数までであれば、追加で掛かる金利が軽減もしくは免除されるサービスを実施している店舗が多く、そうしたサービスに惹かれて、クレジットカード所有者もショッピングローンを利用しているのです。
分割払いで本来発生する余計なコストを、ショッピングローンのサービス範囲内で活用することによって、クレジットカードで購入するよりも安く商品を手に入れることが出来るという訳です。
ショッピングローンの審査はどうやって行われるのか知っておこう!
ショッピングローンを利用するとなった時に避けては通れないのが審査です。クレジットカード審査のように厳しくはないですが、最低限満たす資格というものはあります。
審査で重要なのは、「分割返済が完了するまで、収入が維持される相手かどうか」ということであり、それを店舗側は短時間のうちに判断しなくてはいけません。
基本的に審査は非常に短時間で行われます。客が商品の購入を決める、ショッピングローンを申し込む、審査を行う、手続きをして客が店を去るという流れなので、審査に何時間もかけていれば、客は商品を買わずに帰ってしまいます。
掛けられる時間はどんなに長くても30分が限度です。ちなみに、大手家電量販店のショッピングローンの審査は3分~15分という短時間で行われます。銀行や消費者金融のように、一々個人の返済能力を細かに見ていくことはしません。
一般的に、ショッピングローンの審査で行われるのは次の3点です。
- 本人確認を行い信用情報機関で異動情報を調べる
- 申し込み用紙に記入された勤務先に在籍確認を行う
- 返済能力と購入する商品代金が釣り合っているかを確認する
これらすべてを同時進行で行い、どれも問題が無ければすぐに契約手続きに入ります。異動情報は、延滞と債務整理だけは審査で弾かれやすくなりますが、購入する金額が5万円未満の場合などは、余程問題が無い限りは契約が成立します。
高額商品を購入するほど審査は難しくなるのか
当たり前ですが、6万円の商品でショッピングローンを組むのと、60万円の商品でショッピングローンを組むのでは、必要な条件が変わってきます。おそらく現在、単体の価格が最も高い電化製品は、家電量販電で販売している最新技術テレビで約65万円です。
ショッピングローンの審査が緩いと言っても、購入金額が大きくなればそうとも言えなくなってきます。
高額なローンを組むときに気になるのは金利ですが、カードローンを利用するよりは低く抑えられることが多いので、どちらか選べるのであればショッピングローンの方が得であることが大半です。
ショッピングローンは商品1つにしか適応できないローンであること、追加で借り入れが一切できないローンであることから、自由度が高いカードローンよりも金利面で優遇されています。
ショッピングローンではなくカードローンを利用した方が良いケース
高額な1点物の買い物をする場合においては、ほとんどの場合ショッピングローンを利用した方が良い結果になる安いのですが、中には、カードローンなど別の手段に頼った方が、スマートに事が運ぶケースも有ります。
まず、購入品目が多くなるケースです。先述しましたが、ショッピングローンはあくまで1つの商品に対して1つの契約となります。
例えば、20万円のテレビ、12万円のブルーレイディスクレコーダー、8万円の音響機材を同時に購入して40万円の契約にまとめられるかと言えば、そうではなく計3つものローン契約をしなくてはいけません。しかも返済もすべてそれぞれに設定されます。
購入する商品が増えれば増えるほど、ショッピングローンの管理は煩雑になり、返済時に忘れたなどのトラブルを誘発させやすくなります。
このように、同時にいくつもの買い物をする場合は、基本的に一番高額な買い物のみをショッピングローンで担当し、そのほかの購入物は別の手段(クレジットカードなど)で片づけた方が、後々面倒なことにならないのです。もちろん、全てきちんと管理できる自信があるというのであれば、金銭面ではすべてショッピングローンにした方が得です。
カードローンは金利ではショッピングローンに及ばないですが、利用できる範囲が広く、追加でお金が必要になった際にも臨機応変に対応できるので、念のために1枚持っておくことをおすすめします。
カードローンは借りていようがいまいが、年会費などの維持費が一切かからないので、もし急な出費があったときのための備えとして持っておけば、ショッピングローンの審査に落ちてしまったときなどにも、保険の策として活用できるでしょう。
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